White atelier BY CONVERSE

印象的な女性の絵を多く発表するイラストレーターのmaegamimamiさん。
彼女が描く“好きな顔”のこと、これから挑戦したいことついて聞きました。

ー不安なことも多かったけれど
とにかく絵を描き続けました。

一時期、絵をやめていたことがありました。幼い頃から絵は好きで日常的に描いていたのですが、高校卒業後に進学したグラフィックデザインの学校がピンとこなくて、辞めたと同時に絵からも遠ざかってしまって。

2年ほどまったく描かない生活を送るうちに「また、描いてみようかな」という思いが沸々とこみ上げてきて。当時の職場はすごく忙しかったので、すぐ辞めて、家にこもって堰を切ったように描き始めました。ただ、生計を立てられるか正直不安だったので、初めは絵を刺繍に落とし込んでクッションやポーチを作りました。グッズにしたほうが絵よりも買いやすいかなと思って。

そうしているうちにいろんなマーケットで出店の声がかかり、絵を出品したら、全く知らない女の子が私の作品をみて「かわいい」と言ってくれたんです。「ああ、こういう表情をしながら見てくれるんだ」って知ったらすごく嬉しくて。それから、ずっと絵で頑張っていこうと覚悟を決めました。

ーどれだけ細かな線が表現できるか。
挑戦しがいのある作品になりました。

洋服が好きで、テキスタイルもすごく好き。布にのったプリントの色味やにじみ具合に一番キュンとします。だから、コンバースの話をいただいたとき、布地に絵をのせられるというのが嬉しくて。私の絵はけっこう線が細かいんですね。特に髪の毛やまつ毛を細かく描くので、プリントでは再現が難しいかと思っていたのですが、テストで忠実に線が表現できていたので、存分に細かい線にチャレンジできました。

あと、「絵を持ち歩けるっていいな」って単純にワクワクもしました。ふつう、絵は外には持ち歩けないですもんね。自分が好きな女の子をいろんなところに連れてってもらおうと思い、今回は3パターン作らせてもらいました。「MUSE」はハイカットのサイドに女の子の横顔をめいっぱい大きく描いたもので、履くと足元から生首がにょきっと出るようなシューズ。これは、ぜひ男性に履いてもらって、「いい女を連れている俺」を存分に味わってほしいですね。

ー体温が伝わってくるような
女の子を描いていきたい。

昔から、人の顔にすごく興味があります。子どもの頃に見た『オズ』という映画がきっかけだと思うんですが、魔女が美女の生首を収集して、命の粉を吹きかけ、ガラスドームに閉じこめて並べているシーンがあって、それがとても美しい。だから、私も顔だけを描いた作品集をいつか発表したいなと思っているんです。

自分の中で、好みの顔というのがあって、皮膚のにおいがしそうな感じ。体温が伝わるような皮膚感といえばいいかな。あと、含みのある表情がいいですね。笑顔とか、怒った顔とかわかりやすい表情じゃなくて、どちらとも取れるような表情がいい。人間ってすごく嬉しいことがあっても笑顔じゃないこともあるし、究極に悲しいことがあったら笑うかもしれない。そういう人間らしい表情を描きたい。

そして、「あ〜なんていい顔をしているんだろう。ずっと眺めていたいな」と思える表情をこれからも描き続けたいですね。

Artist Profile

maegamimami

群馬県出身。女性誌・ウェブ・広告・ブランドとのコラボレーションなどを中心に活動するイラストレーター。また、クッションをはじめとする刺繍作品を展開するアーティスト。女性をモチーフにした作品が主。TBS系連続ドラマ「カルテット」のポスタービジュアルのイラストデザイン及び、主題歌「おとなの掟」(Doughnuts Hole×椎名林檎)のジャケットを制作。
初の作品集「maegamimami Grab The Heart」(宝島社)が発売中。

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